PNG Barrier Reef West Diving Information

コーラルシーに面した海域で、ニューギニア本島の南東の沖合いにあるバリアリーフです。ポートモレスビー南東部からミルンベイそしてその南東のルイシェード諸島にまで1000Kmにも及ぶ、オーストラリアのグレートバリアリーフに次いで世界で2番目に大きなバリアリーフです。このバリアリーフは、ポートモレスビー周辺以外はほとんど潜られていない未知のエリアです。 特にフラ岬の周辺にはパッセージやそこから外洋に続くウォール、白砂の上のコーラルパッチ、隠れ根、無数のボミー等変化に富んだポイントが多数あります。水温はビスマルク海に比べ低めですが、本島からの養分に支えられ、ビスマルク海と生態系が異なる多種多様な生物が生息しています。サンゴの生態は、他に比べてテーブルコーラルやキャベジコーラルは少なく、代わりにウミトサカ、ウミウチワ、グルーンツリーコーラル、スポンジ、カイメン、マッシュルームレザーコーラルがリーフの生息場所を奪い合うようにびっしりと生息しています。回遊魚はバラクーダの群れは比較的少ないものの、カウレイ、モブラ、オニアジ、ゴマフエダイ、ヒメジの群れやスパニッシュマクラル、イソマグロ、イーグルレイ、グレイリーフシャーク、シルバーチップシャーク、ホワイトチップシャークなどが見られます。Hula岬周辺の海にはイルカの群れが多く現れ、クルーズ船と並んで泳いでくれることもあります。

主なポイント

①GAILLE PASSAGE
GAILLEは、近くの村の名前。パッセージの南東側のウォールの少し離れたところに砂地に囲まれたひょうたん型のボミーがあり、その周りをオニアジとギンガメアジが混在して群れています。パッセージ側のスロープにはホワイトチップ、ヒメジ、ツインスポットスナッパーが泳ぎ回っています。
夕方になると多くのグレイリーフシャークが集まり、ダイバーのあとをついてくるように現れます。
②CENTURY
狭いパッセージを抜けると、クレバスのあるウォールがあり、そこには色鮮やかなソフトコーラルが群生し、小魚や幼魚の楽園となっています。グレイリーフシャークも現れます。
 ・ONE STICK MUCK
 砂地の上に広がる平たいボミーで、1本のスティックが立っていることからこの名前がつきました。セミエビ、ミノカサゴ、ヤッコエイ、ワニゴチが岩の隙間に潜み、運がよければエパーレットシャーク(左上写真)やオパール色に輝くイカを見つけることができます。
③ROUND HILL ENTRANCE
深く落ちる外洋の入り口にあるパスです。パッチコーラルが点在する、白砂のスロープの先のウォールにはホワイトチップやグレイシャーク、モブラなどが悠々と泳ぎ、あたりを探すと案外簡単に昼寝中のオオセを見つけることができます。
コウイカ、ワニゴチもよく見られます。
④・・・・EXPLORETORY………i.e.NOT NAMED
狭いパッセージを抜けた先にあるウォール。ソフトコーラルに覆われたウォールにはワニゴチやコウイカが潜んでいます。
⑤DIVING DOG PASSAGE
パッセージの間の白砂のエリアには巨大なウミウチワが点在し、ヒメジやノコギリダイの群れが泳ぎまわってます。ウォールにはグリーンツリーコーラルが群生し、ハナゴイ(Purple Queen, Anthias)が群れています。 ウォールの浅いところはあたり一面、黄色のマッシュルームレザーコーラルを中心とした多種のサンゴで覆われ、その景観は、花畑のようです。時にはカウレイの大群やモブラが通り過ぎます。パッセージの奥にはドッグハウスと呼ばれるスイムスルーがあります。周囲は色とりどりのソフトコーラルが繁茂し、不思議な景観を醸し出しています。周囲をコショウダイの群れが徘徊しています。
⑥WOLVERINE FOREST
HULA PT.の南西部の広いパッセージの間の砂地に森のように無数のボミーが20~30mのちょうど良い間隔に点在しています。 1本のダイビングでひとつのボミーから隣のボミーへと砂地の上を通り、次から次へと渡っていけます。どのボミートップは水深5m程度でコーラルが生き生きと育ち、グルーンツリーコーラルとソフトコーラルの周りにハナダイやハナダイなどが群れ、ボミーの間をカメやスパニッシュマクラル、イーグルレイ、カンムリブダイが行き来しています。 ボミーの周りの砂地は水深30m程度で、どこもガーデンイールの棲みかになっています。レオパルドシャークもよく砂地の上で休息しています。巨大なマングローブ・ウィップレイが砂地で休み、オニアジ、ゴマフエダイやクマザサハナムロの大きな群れが行き交います。小ぶりですがソフトコーラルにびっしり覆われた美しいアーチがあり、泳いで抜けることができます。 (下部のBOBの写真参照)
⑦BULOLO PASSAGE
パッセージが外洋に開ける水深40mほどのウォールの手前にはいくつかの小さいボミーが点在し、そこはウミウチワとソフトコーラルにぎっしりと覆われています。ここにはギンガメやオニアジの群れがまわってきます。レオパルドシャークも時々通りすぎます。ボミーのウォール側にはマダラエイ、グレイリーフシャークやスパニッシュマクラル、イソマグロが回遊しています。パッセージのウオール沿いのオーバーハングにはソフトコーラルとスカシテンジクダイがフォトッジェニックな景観を形作っています。その周囲には大きなスティングレイが何匹も回遊します。ウォールの浅いところには、マッシュルームレザーコーラルが一面に広がります。ウォールの岩の下にはオオセがよく隠れています。
⑧HIBISCUS
HULA岬とミルンベイの間のPNGバリアリーフに沈む巨大な沈船です。
EASTをご参照ください。

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©Bob Halstead 2010 / ©Tamotsu Ogawa 2012

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